ブログで読む日韓文化

25年日本に住んでいる韓国人から見た日本と韓国の色々な文化の違いを楽しく紹介します。

🐟 刺身の食べ方、韓国は活魚、日本は熟成魚?

― 似て非なる刺身文化 ―

日本と韓国。どちらもお刺身やお寿司が大好きな国ですが、
「新鮮さ」の捉え方がまるで違うのをご存じですか?

韓国では、水槽から取り出したばかりの活きのいい魚をそのまま生で食べる文化があります。
一方、日本では時間をかけて魚を熟成させ、旨味を引き出す技術が発展しました。


🇰🇷 なぜ韓国では“活魚”を好むのか?

かつての朝鮮半島では冷蔵設備や輸送技術が乏しく、
魚は早く食べないと腐る=新鮮さが命」という価値観が定着しました。

また、儒教的な衛生観念や、シャキッとした食感を好む嗜好も相まって、
韓国では活魚(ファルオ)を刺身として楽しむスタイルが主流になったのです。

🥢 コチュジャン+にんにく+サンチュ=パンチのある味
韓国では魚そのものの味よりも「食感」と「薬味とのバランス」を重視します。


🇯🇵 日本はなぜ“熟成魚”を好むのか?

日本では江戸時代から、遠方の漁場から都心へ魚を運ぶ過程で、
自然と「魚を寝かせて旨味を引き出す」という熟成文化が形成されました。

現代では冷蔵や真空包装の技術も進化し、
魚の種類や個体によって最適な熟成期間を見極めるプロの技が確立されています。

🍶 旨味のピークは“時間”がつくる
日本の寿司職人は「新鮮=おいしい」とは限らないと考えます。


🍣 刺身は活魚、寿司は熟成?

最近の韓国では、「刺身=活魚」「寿司=熟成魚」という理解も広まりつつあります。
特にオマカセスタイルの高級寿司店では、日本のように魚を数日寝かせてから握るのが一般的になってきました。

🍚 なぜ寿司には熟成魚が合うの?

  • シャリ(酢飯)の温度や酸味と合わせるには、活魚の弾力よりもとろけるような舌触りが好ましい

  • 熟成によって、魚の旨味や脂のバランスが最適化される

  • 活きの良さよりも「味の奥行き」を重視するためです


🔍 韓国と日本の刺身文化の比較

項目 韓国(活魚) 🇰🇷 日本(熟成魚) 🇯🇵
刺身の種類 水槽から出した直後の魚をそのまま切る 熟成後の魚を使用し、旨味を引き出す
寿司ネタの傾向 活魚と熟成魚の混合(高級店は熟成中心) 伝統的に熟成魚を使用(マグロ・鯛・ブリなど)
重視されるポイント 食感・新鮮さ 旨味・香り・とろみ
薬味・付け合わせ コチュジャン・ニンニク・エゴマの葉など 醤油・わさび・シソ・ガリなど
食の哲学 「新鮮=正義」 「旨味は時間と技術が育てる」

🕒 魚の種類別・熟成の目安(冷蔵 0~3℃)

魚の分類 主な魚種 熟成時間の目安 特徴
白身魚 ヒラメ、タイ、スズキ 1~3日 弾力が和らぎ、甘みが増す
赤身魚 マグロ、カツオ、サーモン 1~10日(マグロは長め) 旨味が最大限に引き出される
青魚 アジ、サバ、ブリ、イワシ 0~3日(種類による) 酸化に弱く、短時間で旨味を引き出す必要がある

※ 上記は低温熟成の場合の目安です。
鮮度・処理方法によって適切な管理が求められます。


🧠 おわりに

韓国の「今この瞬間の新鮮さ」を大切にするスタイルと、
日本の「時をかけて熟成させる旨味」に重きを置く文化。

どちらが優れているということではなく、
お互いの価値観や味覚の違いを知ることで、より豊かな食体験が生まれるのではないでしょうか。


💬 あなたはどっち派?

「コリコリした活魚刺身が好き!」
「熟成されたとろける赤身が最高!」など、
あなたの“刺身の好み”をコメントでぜひ教えてください😊